【年金の現実】60歳~90歳の平均受給金額はいくら?県別・年齢別一覧まとめと高齢者の50人に1人が生活保護を受けている実態
誰しもが、将来や老後の生活について考えることがあるでしょう。そこで切り離せないのが老後資金の問題。「国民生活基礎調査」によると、2025年には総人口のうち、3人に1人が70歳を超える超高齢化社会も目前の今。年金制度による受給を頼りに生活している方も多くいます。そんな人々の現在の年金受給の現実を見て、今後老後を控えた人々に必要なことを共に考えていきましょう。

目次
厚生年金・国民年金だけじゃない。改めて確認しておくべき日本の年金制度内容まとめ
現状の年金受給者の実態確認を前に、今の日本の年金制度について改めて確認しておきましょう。
自身がどのように年金を納め、どのように年金が受給される仕組みなのかを改めて理解することで、自身の見通しにも繋がります。
日本の2階建て構造の年金制度

日本の現状の主な年金制度は、国民年金と厚生年金により成っています。これ以外のものとしては、企業年金やiDeCo、個人年金保険などで備えている方は3階層の状態になります。
| 国民年金 | 厚生年金 | |
| 加入対象 | 国内に住む20歳~60歳未満の人 | 公務員や会社員等 |
| 保険料 | 一律の月1万6520円(2023年度) | 加入期間や年収によって受給額に差 |
厚生年金に関しては、働いていた現役世代の収入や加入期間が大きく関係するため、個人差も大きく変わってくる部分になります。しかし、厚生年金の受給額を決める上で、計算式に用いている「乗率」は、現状改定の度に減少が続いているため、厚生年金受給額は年齢が若いほど低い傾向にあるのが現状です。
それでは改めて、年齢ごとの現状の平均的な年金受給額を見ていきましょう。
【年齢別/地域別】厚生年金・国民年金受給金額一覧まとめ
【60歳~75歳】の平均受給額
| 年齢 | 厚生年金保険 | 国民年金 | ||
| 受給権者数(人) | 平均年金月額(円) | 受給権者数(人) | 平均年金月額(円) | |
| 60歳 | 5,126 | 87,233 | 11,801 | 38.945 |
| 61歳 | 10,489 | 94,422 | 22,999 | 40,150 |
| 62歳 | 144,740 | 61,133 | 39,382 | 43,316 |
| 63歳 | 492,224 | 78,660 | 49,904 | 43,842 |
| 64歳 | 556,671 | 79,829 | 60,400 | 42,512 |
| 65歳 | 548,712 | 145,372 | 1,042,367 | 58,078 |
| 66歳 | 635,629 | 146,610 | 1,249,991 | 58,016 |
| 67歳 | 670,338 | 144,389 | 1,313,888 | 57,810 |
| 68歳 | 708,783 | 142,041 | 1,387,821 | 57,629 |
| 69歳 | 762,108 | 140,628 | 1,483,633 | 57,308 |
| 70歳 | 829,340 | 141,026 | 1,579,058 | 57,405 |
| 71歳 | 845,527 | 143,259 | 1,714,456 | 57,276 |
| 72歳 | 868,597 | 146,259 | 1,869,652 | 57,131 |
| 73歳 | 875,543 | 145,733 | 1,892,998 | 57,040 |
| 74歳 | 881,846 | 145,304 | 1,917,881 | 56,846 |
【75歳~90歳(以上)】の平均受給額
| 年齢 | 厚生年金保険 | 国民年金 | ||
| 受給権者数(人) | 平均年金月額(円) | 受給権者数(人) | 平均年金月額(円) | |
| 75歳 | 684,294 | 145,127 | 1,465,726 | 56,643 |
| 76歳 | 472,201 | 147,225 | 1,017,196 | 56,204 |
| 77歳 | 575,036 | 147,881 | 1,262,531 | 56,169 |
| 78歳 | 624,970 | 149,623 | 1,387,468 | 56,844 |
| 79歳 | 579,415 | 151,874 | 1,294,508 | 55,609 |
| 80歳 | 582,586 | 154,133 | 1,325,919 | 55,483 |
| 81歳 | 506,842 | 156,744 | 1,186,834 | 57,204 |
| 82歳 | 428,488 | 158,214 | 1,016,094 | 56,981 |
| 83歳 | 376,921 | 159,904 | 903,785 | 56,815 |
| 84歳 | 397,412 | 160,349 | 980,130 | 56,828 |
| 85歳 | 348,468 | 161,095 | 889,928 | 56,404 |
| 86歳 | 323,927 | 162,007 | 851,836 | 56,258 |
| 87歳 | 266,731 | 161,989 | 736,009 | 55,994 |
| 88歳 | 227,850 | 169,952 | 652,494 | 55,560 |
| 89歳 | 204,415 | 161,633 | 609,625 | 55,043 |
| 90歳以上 | 745,216 | 160,460 | 2,211,671 | 51,382 |
厚生年金について、65歳未満の受給金額が低いのは、主に繰上げ受給の対象者となっていることによる減額や、特別支給の老齢厚生年金の定額部分であることが要因となっています。
厚生年金では報酬比例分(個人の収入差によって納める年金額が異なる)と定額部分(収入ではなく年齢に応じた一定額の年金負担)二つに分けられており、定額部分のみの支給となるので年金受給も少なくなります。
また、国民年金についても同様に、65歳未満の受給の場合は繰上げ受給となり、受給額も減額となることが要因です。
全体の平均的には5万円代を推移しています。
一部では年金制度の改定前、年金の加入が義務でなかった世代もあるため、受給額が低くなっている点にはこうした影響も出ていると考えられます。
【都道府県別】平均年金受給額
資料データの中に、都道府県別の平均年金受給額もありましたので、参考としてご紹介致します。
首都圏や都市部を中心に平均年金月額も高い傾向にあります。
理由としては、都市部の栄えた地域で勤め、暮らす富裕層が比較的多いことなどから、厚生年金受給額内の報酬比例分(現役時代の収入に応じて年金額がかわる)の割合が多くなっていることが要因と思われます。
あくまで【年齢別】【都道府県別】それぞれの”平均値”であるため、個人によっては大きな差異があるデータではありますが、参考にしてみてはいかがでしょうか。

老後に必要な月々の世帯生活費との比較
ちなみに、老後に必要な生活費で考えた場合、平均的な老齢年金額は夫婦で月額約22万円。
対して老後の世帯生活費の平均は月額約28万円と、毎月約6万円が不足することが分かります。

ゆとりある生活を理想とするのであれば、さらに月8万円程の生活資金が理想ともされています。
これらの資金を確保するためには、やはり年金受給額のみでは生活が成り立たない家庭がほとんどということになります。
また、夫婦での受給ではなく独り身の方については、2人の場合よりも負担高が割高になることもあり、より多くの年金外の資金が必要になるのです。
↓老後に必要な具体的な費用について詳しく知りたい方はこちらの記事でチェック↓
【生活保護以下の年金額?】高齢者のうち50人に1人が生活保護を受けている実態。
まず改めて、生活保護とは国民の生存権を保障する日本国憲法第25条に基づいて、『健康で文化的な最低限度の生活を保障するため』に、経済的に困窮している人に対し国が補助の給付を行う制度です。
厚生労働省「被保護者調査」によると、現在生活保護を受けている人の数は全国で202万7,865人、164万7,341世帯(2023年3月の時点)にものぼるとされています。日本の推定世帯数は5,340万世帯と言われているため全世帯の約3%が生活保護を受けている状態です。100世帯が入るマンションであれば、その中の3世帯は生活保護を受けているという計算になります。
ではこのうち、生活保護を利用している年齢・世帯の比率はどういった状態にあるかを見ていきましょう。
生活保護受給世帯比率まとめ
| 生活保護受給世帯数 | 構成割合 | |
| 【高齢者世帯】 | 911,320 | 55.6% |
| ・単身世帯 | 843,424 | 51,4% |
| ・二人以上の世帯 | 67,896 | 4.1% |
| 【高齢者世帯を除く世帯】 | 728,451 | 44.4% |
| ・母子世帯 | 65,021 | 4.0% |
| ・障がい者・傷病者世帯 | 406,899 | 24.8% |
| ・その他の世帯 | 256,531 | 15.6% |
上記の図からも分かるように現状生活保護を受けている世帯の割合としては、半数以上の55.6%が高齢者世帯であり、中でも独身の単身世帯が51.4%ということで、生活保護を受給している全体の半数以上が単身の高齢者であることが分かります。
生活保護者に対する受給額は、その世帯人数や年齢、地域等級・扶助項目内容等を考慮した最低生活費と収入によって決定されます。
カンタンに表現するとすれば
最低生活費 ー 収入(年金・給与等あれば) = 生活保護受給額

【生活保護受給者の具体例】
Bさん 愛知県犬山市在住
73歳 女性
年金等の収入無し
| 内訳 | 計算式 | 合計金額 |
| 生活扶助(第1類) | 28,540円×1.0%=28,540円 | |
| 生活扶助(第2類) | 34,420円 | 103,860円 |
| 住宅扶助 | 40,900円 |
*犬山市の地域は3級地-1で単身の逓減率は1.0%
*生活扶助(第1類) 食費や衣類などの個人的費用/ (第2類)水道光熱費等世帯に共通でかかる費用
先ほど、年金受給額の一覧をご紹介しましたが、あくまで平均値であるため、誰しもがその金額を受給しているわけではなく、そこには大きな個人差があります。また、住んでいる地域によっても家賃負担や物価の差異等生活支出での違いがあるため、現役時代の年金加入年数や繰上げ受給等によっては、年金よりも生活保護を受けた方が金額が大きくなる場合があるのです。また、貯蓄が足りず、年金だけでは生活がままならない人は生活保護に頼る必要が出てくるということになり、現状として高齢者の利用が多いという結果に繋がっているようです。
まとめ
将来、本当に年金はもらえるのか?そんな疑問も生まれてしまう状況下にある日本ですが、現状でもすでに生活保護に頼るしかない困窮状態で暮らす高齢者の人々も多くいるのが現状です。
年金に頼るだけでは、一般的な生活はままならない。現在よりも将来の方が年金受給額は下がる可能性が高いということを理解し、自身が将来や老後の生活を考えていく上で、ゆとりある老後を目指すためにはしっかりと長い見通しを持ち、若いうちからどのように資産形成を行っていくのかを計画的に考え、進めていくことが必要です。
個人年金や企業年金、iDeCo等を活用していくのか、つみたてNISAなどの資金運用でお金の増える仕組みを作るのか、その選択肢は多種多様にあります。
どのように資産を積み立てていけばよいのか分からない。各家庭にとってよりよい資産形成の方法はあるのか?そんな疑問をお持ちの方はぜひ一度ご相談ください。

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